味の景勝地へ行く

佐渡は新潟の沖合に浮かぶ周囲262.7kmの島で、暖流である対馬海流の影響から、新潟県の本土側に比べ夏冬の寒暖差が少なく過ごしやすい。暖流と寒流の接点にあるため日本列島南北の気候を併せ持ち植生に富み、水産物も多様である。佐渡と言えば国の特別天然記念物である朱鷺の繁殖で有名だが、2011年、自然環境と調和した農業の取り組みなどが評価され、世界農業遺産に認定された。

＜味・景勝地＞

「朱鷺と暮らす郷づくり認証米」を筆頭に佐渡で生産される米の人気が高い。それには朱鷺再生のストーリーが大きく作用している。人工孵化されたヒナが成鳥となり佐渡の自然の山野へ放鳥され、つがいを成して生んだ野生ヒナへ餌を与える。ヒナに安全なエサが届くようにと、地元の人たちは休耕していた棚田を無農薬、低農薬の田として復活させた。親鳥はここで餌をついばみ、巣で待つヒナに持ち帰る。こうした絵画的な図式は人間にとっても安心安全な米が生育しているメッセージとなり、朱鷺が上空を舞い、美しい棚田の広がる佐渡の風景は消費者に品質の良さをダイレクトに伝えている。佐渡にはこの他にも、立地特性の恩恵により季節折々に里や海から旬の食材がもたらされ、様々に商品化されて好評を得ている。

＜連絡先・アクセス＞

名称 佐渡ご当地グルメ普及促進協議会

所在地 〒952-1306 新潟県佐渡市長木673代表伊藤哲夫（味彩）

Tel 0259-57-2800

Webhttp://www.burikatsu.com

馬瀬地域は面積の９５％を森林が占める山村で、中央を鮎釣りで有名な馬瀬川が貫流しています。流域の森と川と農地と人とが生活の生業の中で有機的に一体化し、川に沿った東西４ｋｍ、南北３０ｋｍの細長い村には豊かな自然環境や美しい里山景観が形成されています。平均標高５００ｍの集落は内陸性気候で、手入れの行き届いた森が清流を保持しています。

＜味・景勝地＞

馬瀬川流域は平成の名水１００選、水の郷１００選、水源の森１００選などに選定されています。森から流れ込む栄養分で清流の石にはミズゴケが育ち、味が日本一と称される鮎を育てます。川の瀬や渕、川の石の配置が渓流魚の生息環境に適しており、形、大きさ、味の秀でた鮎を育む条件を備えるものとなっています。澄み渡る川と川沿いの山村風景は、外から訪れる人たちへ心休まる清流の姿をみせています。こうした天与の自然環境と、古来から森や農地に手を入れ続け、清流を守ってきた地元の方々の取り組みが評価され、平成１９年には「日本で最も美しい村」連合に加盟が認められ、人の営みと自然が融合した美しい里山の原風景にさらなる磨きがかかっています。

＜連絡先・アクセス＞

名称　馬瀬地方自然公園づくり委員会

所在地　岐阜県下呂市馬瀬名丸406
　　　　下呂市役所馬瀬振興事務所地域振興課

Tel　0576-47-2111

Web　http://www.chiiki-dukuri-hyakka.or.jp/cgi-bin/profile/data.cgi?number=5343

　　　http//www.facebook.com.mazemura

山都町は熊本県の東部に位置し、宮崎県五ヶ瀬町、椎葉村と接し、阿蘇南外輪山から九州山地の脊梁までを圏域としています。標高３００mから９００mにあり変化に富む地形には多種多様な自然と先人の残した多くの遺産や歴史が残っています。中でも日本最大級の石造りアーチ水路橋「通潤橋」は国の重要文化財に昭和３５年指定されています。

＜味・景勝地＞

白糸地区は台地地形のため農作物の生産が限られていましたが、江戸時代に普請された通潤用水により阿蘇の南外輪山水系の良質な湧水が引き込まれ、今では準高冷地ならではの寒暖の差や棚田特有の条件により同地で生産される棚田米はおいしさが高く評価されています。棚田への水路で生息が確認できる淡水魚「アブラボテ」「マツカサガイ」「ドジョウ」などが形づくる生態系が水質の良さ、環境との適合、低農薬等の取組みを証明しています。
同地区はこうした棚田景観を存分に味わえる棚田ウォーキングや農家レストランの展開に積極的に取り組んでおり、農文化の馴染んだ自然環境を満喫しに熊本市はじめ町外から訪れるツーリストは絶えません。

＜連絡先・アクセス＞

名称　通潤橋水ものがたりの会

所在地　〒861-3661熊本県上益城郡山都町長原874番地

代表　草野 昭治

連絡先　-

Web　-